柴田敬哉は江戸の蒔絵師・柴田是真の孫にあたる。是真の長男であり、父である柴田令哉に蒔絵を学びました。
この香合は木地に大小二種の蝶を蒔絵したシンプルな作品ですが、箱書きにより祖父である柴田是真の意匠を写したものと考えられます。小品ながら、是真が得意とした黒漆による表現の伝統が見て取れる作品です。
同手の作品が『蒔絵百花繚乱 江戸時代の名工とその系譜』展(2023年 MIHO MUSEUM)に出品・図録掲載されています。恐らく、いくつか数が出来ている作品なのでしょう。